【マネージャーをやめたい人へ】7年の経験で気づいた──ストレス耐性が人生設計を変える

【マネージャーをやめたい人へ】7年の経験で気づいた──ストレス耐性が人生設計を変える キャリア・仕事術(土台を作る)

マネージャー経験のある人なら、マネージャーをやめたいと思ったことが一度はあるでしょう。

  • 誰もやり方を教えてくれないのに、突然マネージャーになれと言われた
  • 尊敬できる上司がいるからこそ、自分には無理だと思ってしまう
  • なかなか動いてくれないメンバーに発破をかけるのが、どうしても苦手だ

こうした悩みを抱えながらマネージャーを続けている人は多いはずです。

そんなとき、投資で早期リタイアを実現した人の話を聞くと、羨ましくなりますよね。「マネジメントなんてせずに、投資で稼ぎたい」と思う気持ちもわかります。

僕がマネージャーを7年経験して投資家へと転向した中で気づいたのは、マネジメントの辛さも投資の辛さも ストレスの種類が違うだけ だということです。自分がどのストレスに耐えられるかを知ることが、キャリアと資産形成を好転させる鍵になります。

この記事では、マネージャーをやめたいと感じている人に向けて、やめるべきかどうかの判断軸と、自分のストレス耐性に合った人生設計の考え方をお伝えします。

けんにぃ
この記事を書いた人
けんにぃ

投資を始めて3年でサイドFIREを達成。

エンジニアとしてマネジメント経験を積みながら稼ぐ力を身に着けて、余剰資金で投資を行う兼業投資家。投資の知識だけでなく、稼げる働き方についても発信中。

モットーは『1万円稼ぐより、1万円節約するほうが楽』。

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マネージャーをやめたいと感じるのは当然

マネージャーをやめたいと感じるのは、あなただけではありません。管理職として働く人を対象にした調査でも、多くの人が同様のストレスを抱えていることがわかっています。

感情労働と板挟みのストレス

マネジメントの感情労働と板挟みのストレスを図解したイラスト

マネジメントは 感情労働 の代表的な仕事のひとつです。感情労働とは、自分の感情をコントロールすることそのものが仕事の一部となる労働形態を指します。

プレイヤーとして成果物を作る仕事であれば、自分の感情と切り離して成果を出せます。しかしマネージャーは違います。部下への声かけ、フィードバック、トラブル対応、そのひとつひとつの言動がリアルタイムでマネジメントの結果になります。気分が乗らない日も、疲れている日も、常に感情をコントロールし続けなければなりません。

さらに、上司からの圧力と部下からの要求の間で板挟みになる孤独感も、マネージャー特有のストレスです。対等に本音を話せる相手がいない状況が続くと、精神的な消耗は想像以上に大きくなります。

自分の時間が奪われる

マネージャーになると、自分の裁量で使える時間が大幅に減ります。メンバーの相談対応、会議、進捗確認、採用面接、評価業務……気づけば休日もスマートフォンが鳴り、自分のための時間がほとんど残らない状況になりがちです。

プレイヤー時代には自分のペースで集中して仕事ができていたのに、マネージャーになった途端に細切れの時間しか持てなくなる。このギャップに苦しむ人は少なくありません。

成果が見えにくく評価されにくい

プレイヤーの仕事は成果が目に見えやすいものです。コードを書けば動くものができる、提案書を書けば形になる。しかしマネジメントの成果は、チームの雰囲気や長期的な成長として現れるため、短期的には見えにくく、評価もされにくい傾向があります。

自分は何をやっているのだろう という虚無感を覚えやすいのが、マネジメントという仕事の難しさのひとつです。

責任だけ重くメリットを感じない

業績が悪ければ責任を問われ、改善計画を求められる。一方で、チームが成果を出したときはメンバーの成長を優先して、その成果をメンバーのものとしてアピールすることが多くなります。それ自体は正しいマネジメントのあり方なのですが、結果としてマネージャー自身が褒められる機会はなかなかありません。

責任は重く、でも自分への評価はなかなか返ってこない。 この非対称さに消耗していくマネージャーは多く、「こんなに大変な思いをしてまでやる必要があるのか」という気持ちになるのは自然なことです。

マネジメントを続けるべきか辞めるべきかの判断軸

マネジメントが辛いと感じたとき、「続けるべきか、辞めるべきか」という問いが頭をよぎります。ここでは判断の参考になる視点を整理します。

向いている人・向いていない人の特徴

マネジメントに向いている人には、いくつかの共通した特徴があります。

  • 他者とのコミュニケーションを通じて成果を出すことに充実感を感じられる
  • 感情をコントロールし、冷静に意思決定できる
  • チーム全体を俯瞰して優先順位をつけられる
  • 責任感が強く、メンバーの成長に関心がある

一方、自分の手でやり抜くことにこだわりが強い人や、ひとつの専門領域を極めることに興味がある人は、マネジメントよりもプロフェッショナル職のほうが向いています。

ただし注意が必要なのは、 「今の自分に向いていない」と「本質的に向いていない」は別物 だということです。マネジメントのスキルやスタンスは後天的に身につけられるものであり、経験を重ねることで成長できます。「向いていないかも」という感覚は、単に経験が不足しているサインです。

けんにぃ
けんにぃ

僕の周りでは、マネージャーに向いていると思ってマネージャーになった人を見たことがありません。まずは経験することが大事です。

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プレイヤーに戻る選択肢もある

マネジメントを辞めてプレイヤーに戻ることは、決して後退ではありません。キャリアの選択肢が多様化した現代では、専門的な知識とスキルを持ったスペシャリストとして活躍する道も十分に評価されるようになっています。

重要なのは「マネージャーであり続けること」ではなく、「自分が最もパフォーマンスを発揮できるポジションを選ぶこと」です。一度マネジメントを経験したうえでプレイヤーに戻る選択は、むしろキャリアの幅を広げる行動とも言えます。

短期で結論を出さなくていい理由

マネジメントを始めてすぐに結果が出ないのは当然のことです。プレイヤーとして個人の成果を出すスキルと、チームを動かして成果を出すスキルは、まったく別の能力だからです。

マネジメントは投資と似ています。投資をはじめた直後は資産がなかなか増えず、むしろ下がることもある。しかし時間をかけて経験と知識を積み上げることで、複利的に効果が出てくる。マネジメントも同じで、1〜2年で結論を出すのは早計です。

「辛いからやめたい」という感情は正直な反応です。ただその判断は、ある程度の経験を積んだあとでも遅くはありません。

マネジメント経験で得られるもの

マネジメントの辛さばかりが目立ちますが、経験を通じて得られるものは確かにあります。僕自身の経験も交えながら紹介します。

視座が上がる

マネジメントを経験すると、組織全体を俯瞰して物事を考えられるようになります。

僕が特に実感したのは、 マネージャーには、メンバーに話せない悩みがある ということを知ったことです。マネージャーの意思決定には、メンバーの体調や人間関係、会社の方針など、表に出せない理由が含まれていることがあります。その中でも、メンバーに納得してもらえるように振る舞わなければならない。マネージャーになって初めて、その難しさを身をもって理解しました。

マネージャー経験を積んでおくと、プレイヤーとして意思決定を受け取る立場になったときに「腑に落ちないな」と感じても、「何か言えない理由があるのだろう」と自然に思えるようになります。マネジメント経験は、組織の中で働く視点そのものを変えてくれます。

コミュニケーション力が上がる

マネジメントは、コミュニケーションを鍛える最良の環境です。

僕は1on1の質を高めるために「雑談力」という書籍で会話のスキルを学び、リフレーミングを使ったオウム返しや言い換えを意識的に実践しました。

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会議のファシリテーションにも力を入れた結果、気づけば「話すと悩みがクリアになる」「ファシリテーションが上手い」と言われる機会が増え、コミュニケーションへの苦手意識が薄れていきました。

こうしたスキルは、マネジメントを離れた後もプレイヤーとして、あるいはひとりの社会人として、あらゆる場面で活き続けます。

市場価値・年収が上がる

マネジメント経験は、転職市場でも高く評価されます。管理職経験のある人材はミドル層の転職市場で特に需要が高く、年収が大きく上がるケースも少なくありません。

僕自身もマネージャーに就任してからボーナスが大幅に増え、転職活動では非常に多くのスカウトをもらえるようになりました。フリーランスになってからも、直接案件の相談が来ることがあります。 マネジメント経験は、働き方の選択肢そのものを広げてくれます。

マネージャーをやめた後どうなるか

「マネジメントを辞めたらキャリアが終わる」と思っている人もいますが、そんなことはありません。マネージャー経験はプレイヤーに戻った後も、確実に活き続けます。

プレイヤーに戻った後の働き方の変化

マネージャーを経験したプレイヤーは、経験していないプレイヤーとは明らかに働き方が変わります。組織全体の動き方や意思決定の構造を知っているため、自分の仕事がどこに繋がっているかを理解したうえで動けるようになるからです。

単に与えられたタスクをこなすのではなく、「この仕事がチームや組織にどう貢献するか」を意識しながら動けるプレイヤーは、マネージャーからの信頼を得やすく、より大きな仕事を任されるようになっていきます。

マネージャー経験はプレイヤーとしても活きる

僕は現在、技術広報や組織開発というプレイヤーポジションで働いています。マネージャー経験がプレイヤーとして最も活きていると感じるのは、 マネージャーが求めているものを想像できる ことです。

作業を大雑把に振られても、まず方針を自分で決めて進められます。さらに「この実績データをこういう形でまとめておけば、マネージャーが経営陣に報告するときに使いやすいだろう」というように、直接言葉にされていないニーズを先回りして動けるようになりました。

マネージャーはメンバーからの反応がないことに不安を感じやすいということも身をもって知っているため、ミーティングやチャットで積極的に反応を返すことを意識的に続けています。こうした細かい気配りが、マネージャーとの信頼関係を作り、結果として仕事の質と量の両方を高めていきます。

マネジメントの経験は、プレイヤーとしての解像度を根本から変えてくれるものです。

自分のストレス耐性を知ることが人生設計の出発点

マネジメントが辛くなると、 投資で稼いでこんな仕事やめてしまいたい と思うことがあります。でも少し立ち止まって考えてみてください。投資にもストレスはあります。

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マネジメントのストレスと投資のストレスは種類が違うだけ

マネジメントのストレスと投資のストレスを左右で比較した図解

マネジメントのストレスは主に感情労働と時間の拘束から生まれます。メンバーとの対話、トラブル対応、板挟みの孤独感。これらは対人関係から生じる消耗です。

一方、投資のストレスは資産の増減から生まれます。保有資産が暴落したとき、含み損が膨らんでいくとき、相場の動きに一喜一憂するとき。画面の数字が自分の精神を揺さぶります。

どちらが辛いかではなく、ストレスの「種類」が違うだけです。 マネジメントを辞めて投資に軸足を移したとしても、ストレスがなくなるわけではありません。ストレスの発生源が変わるだけなのです。

残業・感情労働が平気なら管理職で稼ぐ戦略

対人関係のストレスに比較的耐性がある人、多少残業しても気にならない人は、マネジメントを続けることが資産形成の近道になり得ます。マネージャーとしての年収アップが入金力を高め、その資金を投資に回すことで資産が着実に積み上がっていきます。

重要なのは「マネジメントで稼ぐこと」を目的にするのではなく、 自分が苦にならない働き方を続けた結果として収入が上がるという順番 です。目先の年収アップを狙ってマネジメントに就くと、ストレスに押しつぶされて長続きしません。投資でも目先の利益を追うと失敗するのと同じ構造です。

資産が減るのが平気ならリスク資産で増やす戦略

一方で、対人関係のストレスは苦手だけれど、資産の増減には比較的動じないという人もいます。プレイヤーとして専門性を磨きながら、投資においてはある程度リスクを取った戦略を選ぶことが合っています。

ただしここでも注意が必要です。 マネジメントが嫌だから投資で何とかしよう という逃げの発想では、リスク許容度を正確に把握できないまま投資判断をすることになります。感情的な動機で始めた投資は、暴落時に正しい判断ができなくなりがちです。

「投資で成功した人の言葉」を鵜呑みにしないこと

投資で成功した人の中には、「マネジメントなんて大変な思いをしなくていい。そこそこ稼いで投資に回せばいい」と言う人がいます。その言葉は、 その人のストレス耐性と人生設計に基づいた正解 です。しかしあなたの正解とは限りません。

残業や感情労働が比較的平気な人にとっては、マネジメントで稼いで入金力を高めるほうが、精神的な負担が少なく資産形成の効率も上がります。逆に資産の増減に強い人が、無理にマネジメントを続けることもまた合理的ではありません。

大切なのは他人の成功法則をそのまま採用することではなく、 自分がどちらのストレスに耐えられるかを正直に見極めたうえで戦略を選ぶこと です。その見極めこそが、キャリアと資産形成の両方を長期的に好転させる出発点になります。

まとめ

マネージャーをやめたいと感じるのは、弱さでも失敗でもありません。それだけ真剣に仕事と向き合っている証拠です。

マネジメントを続けることも、プレイヤーに戻ることも、どちらも正しい選択です。大切なのはその選択が、逃げではなく自分を知ったうえでの決断であること。重要なのは、自分がどちらのストレスに耐えられるかを知ったうえで戦略を選ぶことです。

ポイント
  • 残業や感情労働が比較的平気なら、マネジメントで稼いで入金力を高める
  • 資産の増減に動じないなら、プレイヤーとして専門性を磨きながらリスクを取る

どちらが正解かは、あなたのストレス耐性次第です。他人の成功法則をそのまま採用するのではなく、自分に合った道を主体的に選んでください。

自分のストレス耐性がわかったら、次はどの収入源を目指すかを考えてみましょう。キャッシュフロー・クワドラントを知ると、キャリアと資産形成の全体像がさらに見えやすくなります。

キャリアの方向性をもう少し深掘りしたい人には、以下の書籍もおすすめです。

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