「株を持っているだけでお金がもらえる」──そんな話を聞いたことはありませんか?
これは「配当金」という仕組みによるものです。配当金とは、企業が利益の一部を株主に還元するもの。
長く株を持ち続けることで、値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、定期的な収入(インカムゲイン)も期待できます。特に、高配当株に投資すれば、より安定したリターンを得ることも可能です。
この記事では、配当金の仕組みやもらえる理由、高配当株の魅力を初心者向けにわかりやすく解説します。「投資を始めたいけど何から学べばいいかわからない」「配当金でコツコツ資産を増やしたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
- 投資初心者で、配当金の仕組みを知りたい人
- 値上がり益よりも、安定した収入を得たいと考えている人
- 高配当株や投資信託の分配金に興味がある人
配当金とは?初心者向けに基本を解説
配当金の定義と仕組み
配当金とは、企業が利益の一部を株主に分配するお金のことです。企業が事業で得た利益を、成長のための再投資や新規事業の開発に使うだけでなく、株主にも還元する形で支払われます。
たとえば、1株あたり100円の配当が出る企業の株を100株持っていれば、年間で 10,000円(100円 × 100株) の配当金を受け取ることができます。
1株あたり100円の配当金がもらえる株を100株保有している場合
年間で10,000円(100円 × 100株)
配当金は誰が受け取れるのか?
配当金を受け取るためには、企業の権利確定日に株を保有していることが条件となります。権利確定日とは、企業が「この日に株を持っている人に配当金を支払う」と決めた日です。
証券会社を通じて株を購入し、権利確定日に株を保有していれば、指定された期日に配当金が口座に振り込まれます。
権利確定日に株を保有していると配当金がもらえる
配当金の支払いタイミングと受け取り方法
配当金の支払いタイミングは企業によって異なりますが、一般的には以下の2種類です。
- 年1回(期末配当のみ)
- 年2回(中間配当+期末配当)
日本企業では年2回配当が一般的ですが、米国企業では年4回(四半期ごと)配当を行う企業もあります。配当金は証券口座に自動的に振り込まれるため、特別な手続きは不要です。
- 日本企業の配当金は年2回が一般的
- 米国企業は年4回もらえる企業もある
投資信託の分配金とは?株式の配当金との違い
投資信託にも「分配金」と呼ばれる仕組みがあります。これは、投資信託が運用して得た利益の一部を投資家に分配するものですが、必ずしも運用益から支払われるとは限りません。
資産を減らす要因となるタコ足配当に注意
投資信託の分配金には、以下の2種類があります。
- 運用益から支払われる健全な分配金
- 元本を取り崩して支払われる「タコ足配当」
タコ足配当とは、運用益が十分に出ていないにもかかわらず、無理に分配金を出すために 元本を削って支払う仕組み のことです。これが続くと、投資信託の基準価額(価格)が下がり、長期的に資産が減ってしまいます。
優良な投資信託はタコ足配当をしない!商品選びのポイント
優良な投資信託は、運用益の範囲内で分配金を支払うため、元本を取り崩すことなく長期的な資産形成が可能 です。投資信託を選ぶ際は、以下の点をチェックしましょう。
- 分配金の原資が運用益か元本かを確認する
- 無理に高い分配金を出していないかをチェック
- 長期的に資産が増えているか過去の実績を確認
分配金が多いからといって安易に飛びつくのではなく、「タコ足配当をしていないか?」という視点で慎重に商品を選ぶことが大切です。
インカムゲインとキャピタルゲインの違いを理解しよう
インカムゲインとは?(配当金・債券利息・不動産収入など)
インカムゲインとは、資産を保有することで得られる定期的な収入のことです。代表的なものに以下があります。
- 株式の配当金
- 債券の利息
- 不動産投資の家賃収入
キャピタルゲインとは?(株価上昇・不動産売却益など)
キャピタルゲインとは、資産の売却によって得られる利益のことです。たとえば、以下のようなケースが該当します。
- 株を1,000円で購入し、1,500円で売却(500円のキャピタルゲイン)
- 不動産を1,000万円で購入し、1,200万円で売却(200万円のキャピタルゲイン)
配当金を狙うか、値上がり益を狙うか?投資スタイルの違い
投資の目的に応じて、どちらのスタイルが合っているかを考えることが大切です。
インカムゲイン | キャピタルゲイン | |
向いている人 | 安定収入を重視したい人 | 長期で資産を増やしたい人 |
注意点 | 企業の業績によっては配当金が減配・無配当になることもある | 売却することで資産が減る心理的抵抗がある |
なぜ株を持っているだけで配当金がもらえるのか?
企業が配当を出す理由とは?
企業は株主からの資金提供を受けて成長します。そのため、投資してくれた株主に利益を還元する手段の一つとして配当金を支払うのです。
配当金を出す企業と出さない企業の違い
IT企業やバイオベンチャーなどの成長企業は配当よりも事業拡大に利益を回す傾向が強いため、無配当や低配当であることが多いです。
一方で、コカ・コーラなどの成熟企業はすでに市場が確立されており、今後大きく成長する余地が少ないため、株主に配当金を支払うことで株を保有し続けてもらうのです。
コカ・コーラなどの成熟企業は配当金を出す企業が多い
高配当株とは?魅力と注意点を解説
配当金の利回りは銘柄によって異なりますが、中には4~5%の利回りで配当金を出すものがあり、これを高配当株といいます。
高配当株の特徴とメリット
高配当な企業は成熟企業が多いため株価が安定しており、長期保有で安定した収入を得ることができます。
- 安定した収入を得られる
- 株価が大きく下落しにくい
- 長期保有に向いている
高配当株投資のリスク(減配・業績悪化など)
業績の悪化が起こると、配当金が減ることもある点には注意しましょう。特に配当利回りが極端に高い銘柄には要注意です。
- 企業業績が悪化すると配当が減る
- 配当利回りが高すぎる銘柄は要注意
日本や海外のおすすめ高配当株を紹介
コカ・コーラは 長年にわたり連続増配 を続けており、安定した配当金を受け取れる高配当株としても有名です。
コカ・コーラは誰もが一度は飲んだことがあるブランドであり、すでに市場は飽和状態にあります。今後、爆発的な成長を遂げることは考えにくいため、企業の利益を株主に還元する形で 安定した配当金を支払う ことで投資家を惹きつけています。
その他にも、花王やユニ・チャームなども連続増配をしている企業として有名です。
- コカ・コーラ
- 花王
- ユニ・チャーム
個別株を買うのが不安なら投資信託の分配金を狙おう
コカ・コーラや花王などの株を買うと個別株を運用することになります。しかし、それらの株が今後も配当金を出してくれる保証はありません。それを踏まえると、最低でも30銘柄以上に分散投資をしてリスク管理をしておく必要があります。
そういったリスク管理が大変だと感じる人は投資信託の分配金を狙うのもアリです。投資信託であれば適切に分散投資をしてリスク管理を行ってくれます。
高配当な投資信託であれば、下記がオススメです。
まとめ|配当金を活用して安定収入を得よう
- 配当金は株を保有していることで得られるインカムゲインである
- 高配当株は魅力的だが、企業の財務状況を確認することが大切
- コカ・コーラや花王など、連続増配している企業をチェックしよう
安定収入を目指したい方は、ぜひ配当株投資を検討してみてください!
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